マンションやビルの劣化診断について、方法や注意すべきポイントをご説明します!【横浜市・神奈川・東京の大規模修繕工事 BIG HAMA】

 

マンションやビルにおける劣化診断の役割

 

建物の状態を把握し、修繕すべき箇所などを明らかにする目的で、マンション・ビルなど大規模な建物で行われる建物劣化診断。大規模なビル・マンションでは、面積が大きい為、劣化箇所も多く、定期的に調査しないと気づかないうちに建物の腐食が進んでしまうことも少なくありません。

 

劣化診断を行うことによって、細かく劣化箇所を把握することが出来るため、事前に問題のある箇所の修繕を行うことも可能です。

マンション・ビルなど、大規模修繕が入る建物の場合、その時期を調査診断する目的でも利用することができます。

 

本記事では、建物の劣化診断をどのような点に注意しながら行うべきかを主要なポイントに絞りながら解説したいと思います。

 

劣化診断の方法

 

まずは居住者及び、使用者から実際に傷んでいる個所や気になっている個所をアンケート調査で挙げて貰い、そこから進行することが一般的です。一次診断では簡単な目視等を行い、さらに診断が必要となる場合に詳細を調べる二次診断が行われます。

 

劣化診断を実施する場所

①     躯体や外壁の診断

アンケートや目視調査を通じて、コンクリートにおける中性化や圧縮強度の問題、さらにはひび割れなど、劣化状況が表面化してきます。

コンクリートのひび割れや雨漏りなど、表面的に分かるものは、現象が発生次第、早期に診断・チェックする必要があります。

 

②     防水層の診断

屋上やベランダは、雨ざらしになることで防水層が劣化してきます。

防水層の診断として、屋上の平らな部分である平場や排水するドレン(水抜き穴)の劣化、

 

さらに立ち上がり(水平面から垂直方向に立ち上がった部材で屋上などには防水などを目的とて設置されている)などを調べる必要があります。

 

①     給排水管の診断

毎日使用する給排水管は経年劣化の度合いが激しく、そのままの配管を延命させる更生工事や、配管そのものを取り換える更新工事が必要となってきます。

経年だけでなく、配管の材質や調査状態、さらには修繕積立金の状況によって、更生か更新かを判断してください。

 

 

一次診断の主な方法

 

簡易的な診断が中心となる一次診断にはどのような方法があるのでしょうか。

とりわけ、壁面や防水層、電気設備に注目して確認してみたいと思います。

 

壁面のひび割れやタイルの浮きの診断

テストハンマーを使用し、外壁やタイル等の浮き状態を確認することができます。

外壁やタイルを軽く叩くと、浮いていることで音に違いがあることから、劣化の進行を判別できます。

また、クラックスケールといった機器により、壁面のひび割れの幅を計測します。深さを図る時は針状のゲージで簡易的に測定することも可能です。

 

防水層の診断

防水層表面の破損や剥離の状況や浮き、膨れ、接合部の剥離などは目視により確認することができます。

また先ほどの、テストハンマーにより音の変化で劣化具合の判断が出来ます。

さらに、器具を使って防水層に針を入れることで、その厚みを計測する事が出来ます。ただしこの方法は、厚みを実際に測定しやすい反面、防水層に傷がつく事や、針が下地まで刺さる防水素材でないと計測が難しいとされていますので要注意です。

 

電気設備の診断

非常用照明はバッテリーが内蔵されており、その平均寿命は4~6年となっています。

従って、定期的に非常灯や誘導灯を照らすバッテリーの診断を行う必要があり、バッテリーの残量を計測する点検具を用いて行います。

また、共用部分にある分電盤のチェックも必要です。分電盤に問題が発生すると、マンション全戸に対して停電等の影響が出るので、普段の管理状態のチェックは勿論のこと、定期的な診断を行うことが重要です。

 

 

二次診断の主な方法

 

表面的な一次診断に対して、二次診断は機器を使用して具体的にデータを取得します。

躯体やシーリング、鉄筋等、マンションにとって特に重要な部分に注目してみていきます。

 

躯体関連の診断

マンションの躯体の中でも多くを占めるのがコンクリートですが、コンクリートは雨風による経年劣化により、中性化が進行します。

コンクリートは本来、アルカリ性ですが、空気中の二酸化炭素を吸収して中性化していくことをコンクリートの中性化といいます。

コンクリートが中性化する事により、コンクリート内に埋め込まれている鉄筋が酸化、膨張しコンクリートを押しやって破壊していく懸念があります。

中性化診断としては、ドリルでコンクリートの一部をくり抜いて、くり抜いた部分にフェノールフタレイン溶液を塗布します。

赤紫色に変色した箇所はアルカリ性が保たれている状態であり、変色しない所から徐々に水性に変化しているという判断になります。

中性化として、コンクリートをくり抜いた穴の奥に行くほど赤紫色に、表面に近いほど色が付かない特徴が見られます。

また、コンクリートのひび割れの深さを具体的に測定するためには、専用の超音波器を用い、超音波をコンクリートに当ててその伝播時間を測定することにより、検査することが可能です。

 

シーリング劣化診断

窓枠や扉の周りにつなぎ目や外壁の仕上げ、コンクリートやタイルのつなぎ目である目地などに使われるシーリングですが、こちらも劣化が激しくなってきます。

具体的な診断方法としては、鋭利なカッター等でサンプルを切り出し、内部までシーリングの弾性が残っているかを確認します。

 

劣化すると硬直化し伸縮性が無くなり、室内に対する断熱効果が発揮できなくなったり、つなぎ目である伸縮性が機能しなくなることによる耐震性への懸念もあります。

小規模な劣化であれば、通常の管理の中での修繕で対応可能ですが、大規模な劣化が見られた場合には大規模修繕工事の段階で修復していく必要があります。

 

鉄筋の劣化診断

コンクリートのひび割れの深さを調査する際と同様、専用の超音波機を使用し、中に埋まっている鉄筋探査診断を行います。

具体的には、電磁波を発信してその地場の変化により鉄筋を検出する方法や、鉄筋より反射したマイクロ波を受信して鉄筋の位置やかぶり厚さを測定する方法です。

かぶり厚さとは、コンクリート表面から鉄筋がどれぐらいコンクリート内部に埋め込まれているかの最短距離(厚さ)のことで、この厚さが構造部材により一定規模であることが、建築基準法施行令により定められています。

万が一測定により、かぶり厚さが足らない場合は、法令違反になるため、特殊樹脂等を用いて修復します。

 

 

 

まとめ

今回はマンションやビルにおける主要な劣化診断項目について解説しましたが、紹介した内容は一部になり、更なる調査を行うことも可能です。

日頃から定期的に診断しておけば、緊急を要する箇所だけその都度修繕し、大規模修繕時の負担をへらす努力をすることも出来ます。

いつ大規模修繕を行うべきなのかを判断し、劣化の具合を細かくチェックするためにも、建物劣化診断は大きな役割を担っているのです。

 

 

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